九州・福岡ではたらく人事コンサルタントのブログ　　　　　　　～会社を伸ばす組織づくり（採用・人材開発）とは～

企業にとって、人財を獲得するための「採用」は重要であるが、
伸びる会社を支える組織づくりには、採用した人材に定着してもらうことが必要だ。

どうすれば社員の定着率が上がって、全員が活躍してくれる戦力になるか、
そのためには、自社の社員が組織への愛着を持ち、納得することが重要となる。

従業員の組織への愛着感。
満足の域を超えて、この会社なしに自分の人生は考えられないというぐらいの
究極の愛着レベルで会社や仕事のことを考えられるようにする状態。

これを、エンプロイーエンゲージメントという。

※エンゲージとは、婚約するほど相手に没頭する状態


エンゲージメントが高い社員は、定着率が高いだけでなく、自社の商品やサービス
に誇りを持ち、自社の業績向上に献身的に取り組むようになる。

このような社員は、社内外への影響力も強く、企業のブランド向上に大きく貢献すると言われている。

特に中堅中小企業にとってはエンプロイーエンゲージメントこそが経営に大きく影響を与えるポイント
となるだろう。


このエンゲージメントを生み出すものには以下のものがある。

「報酬」・・・給与、賞与、福利厚生
「評価」・・・人事考課、フィードバック、表彰、賞賛
「成長」・・・トレーニング・教育の機会、獲得できるスキルや経験、キャリア開発制度
「仕事」・・・仕事内容、難易度、役職、権限や裁量の幅
「職場環境」・・・労働時間、勤務地、オフィス環境
「人間関係」・・・上司、部下、同僚、取引先、顧客
「社会的認知度」・・・企業価値、コーポレートブランド、社会貢献、多様性
「組織への共感」・・・経営理念、人材ビジョン、メンバーシップ、コミュニケーションシップ


単に、「報酬」だけでなく、人間関係を含めた職場の環境、やりがい、経営理念への共感など
といったことが大きく影響するということであり、それぞれのバランスが大切となる。

中小企業にとっては、待遇面で大企業と差別化することは難しいため、報酬面以外の点
（例えば、経営者の考え方や社会的な価値）をきちんと伝え、感じ取ってもらいながら
働いてもらうことが重要となるだろう。